今月7日、8代目橘家圓蔵さん(81歳)が心室細動のため亡くなりました。圓蔵さんは、60年代から80年代にかけて「月の家圓鏡」を名乗っていて、ジオやテレビ、CMなどのメディアに登場することが多く、お茶の間の人気者でした。
圓蔵さんの命を奪った「心室細動」は、運動時の突然死の原因にもなります。
心室細動とは、心室が1分間に300回以上不規則に震えるように痙攣(けいれん)する状態のことで、これが起こるとたちまち死につながる不整脈です。
この状態になると心臓の心室がしっかり収縮することが出来なくなり、全身に血液を送ることができない状態のになります。
日本における突然死のうち約半分は心臓病によるもので、心臓突然死のうちのほとんどがこの「心室細動」が原因と言われています。
心室細動は、心筋梗塞や心不全の進行によって起こることが多いと言われています。また、体液のミネラル成分のバランスが崩れることでも生じます。
心室細動を起こすと、血圧がほぼゼロの状態になり、3~15秒で意識がなくなり、呼吸が停止した状態になります。
心肺蘇生術を施すことで救命時間を持ちこたえることもできますが、脳死になる確率も高く、発症から1分経過するごとに救命率は10%ずつ低くなるため、最低でも5分以内の処置が必要です。
直ちに電気的除細動(電気ショック)で正常のリズムに戻してやらないと、そのまま死んでしまう危険な状態になります。
救急車を待っていられない場合もあるのです。そんな時役に立つのが自動体外式除細動器(AED)です。
最近、自動体外式除細動器(AED)が公共の場所に置かれることが多くなってきましたが、一般市民による早期の除細動が心室細動の患者さんの蘇生率改善に大きく寄与してきています。
AEDは消防署や日本赤十字社で使用方法の講習会が開かれていますが、講習会を受けていない人でも簡単に使用できるような平易な構造になっています。
とはいえ、緊急事態に初めて使うことになるのは不安ですよね。自分の周りでいつこのような事態が起きるかわかりません。機会を見つけて1度AEDの講習会に参加してみてはいかがでしょうか。
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